ウルトラエクセレンス第六感コンピューター

気持ちを整理したいときだけ更新しています。

4月17日、雲の隙間から。

今日、ここ何カ月ずうっと心を塞ぎこませていたある出来事に決着がついた。

春がきても春はこず。
この何カ月、とてもとても長かった。

どしゃ降りの六本木を散歩していたら、突然、雲の隙間から陽の光が射して、さっきまで強風と大雨に耐えていた街路樹や雑草が青々と輝き、そのとき初めて、あぁもう春なんだ、と涙がこぼれそうになった。

暗く重い日々の支えとなってくれたのは、部分的にあることを打ち明けた人たちのやさしさだった。

そして、不思議だなあとおもったのは、なにも言っていないし、そのことを匂わせようともしていないのに、わたしの寂しさに触れて寄り添ってくれる人がいたこと。

とても鋭い観察眼を持っている方なのか、波長がぴったりで呼応したのか。
たぶん後者。だけど、前者でもある。

移動するための荷物があまりにも大きすぎて、ほかの人は「何が入ってるの?」「なんでそんなに持ってきたの?」と聞いてくるけど、大きいものを持っているってだけで「一度置いてこっちにおいでよ!」と声をかけてくれた。
そんな感じに近いかもしれない。

やわらかくて、ちょっと冷たくて、うしろには熱くまぶしい光をしたがえている。
今日の雨のようなやさしい人と巡り会えた私は、きっと今がプラスマイナスゼロで、幸せな方へとゆるやかに歩き始めているんだとおもう。

うれしいのに悲しいこと

うれしいことに、素直にうれしいと喜べない。
そのあとにくる寂しさを想像してしまうから。

悲しいことに、素直に泣けない。
理由をつけて前向きになる癖を身につけてしまったから。

なんで、大人になると、ひとつの感情で済まされないことが増えるんだろう。
積み重ねてきたものがたくさんあるから、崩れるのが怖くて、あれこれ考えすぎちゃうのかな。

私は本来、感情の赴くままに刹那的で、衝動を愛していたはずなのに。
バランスとか、平等とか、冷静とか、借り物の知恵ばかり身につけて満足しているなんてバカみたい。

感情を解き放ちたい。
常識から自由になりたい。
衝動に従いたい。

15年前にテレビCMで見たマングローブ熱帯雨林
鬱蒼とした森の中、小さなボートを漕ぐ私の姿が、時々ぱっと目の前に現れる。
今乗っているボートは、どこに向かっているんだろう。

もがき苦しみ燃え尽きても、この感情が正しく浄化されますように。

諸行無常

iPhoneに入れているお気に入りの曲の、いつも耳にしているはずのワンフレーズに、はっと心動かされて涙がこぼれ落ちる瞬間。
それはきっと、日常で蓄積された寂しさや心細さが埋まった瞬間でもあるのかもしれない。

Nona Reevesの『New Soul』という曲がとてもとても大好きで、
今日、南北線日吉行きの電車に揺られて聴いていたら、急にぶわああっと涙が溢れて、人目も憚らず泣いてしまった。


なんて、なんて素晴らしい歌なんだろう。
何度も聴いている、いや何千回も聴いている。
なのに、初めて耳にした日のように、感動してしまった。

近頃、私は人知れずイライラしていることがあった。

ここのところ、男とか女とかビジネスマンとか主婦とかアラサーとか、性別や職別で何もかも語られすぎだ。
中カテゴリー(例:男女)を小カテゴリー(例:アラサー女子)に分類して、さらにそれを果てしなくミクロな視点で人物考察する本や記事が果てしなく多い。

正直、昨年あたりから、男とか女とかめちゃくちゃどうでもいいと思っている。
ていうか、男とか女とか以前に、みんな人間だ。
みんな個性的で、みんな違う。
だけど、みんな人間だから、ある意味同じ。
世代や性別や職業を越して、誰のことも愛おしいと本気で思っている。
アラサーがなんだ。主婦がなんだ。一括りにすんな。
立場がなんだ。立ち位置がどうした。カテゴライズされて、カテゴライズされたまんまでいてたまるか。
そのままでいいし、そのままでいたって揺れ動くし、誰とも違う私が常に存在しているんだ。

人間そのものへの深い関心が感じられるテキストの圧倒的少なさよ。
大仰で高尚な言葉でなくていい。
We are the worldと歌うことを許されるのは、グラミー賞クラスの歌手だけだ。
ただ、男や女の垣根を超えた、マクロな視点で語られた言葉が聞きたいんだ。

『New Soul』は、まさに人そのものへの敬意と人生の儚さや面白さを詰め込み、悲しみにも希望の光を刺してくれる、神々しい名曲だと思う。
何度も涙しているのに、いつも違う理由で涙する。
またそんな偶然に出会いたくて、私は何度もこの曲を聴いてしまうんだろう。


夜明けの映画考

30歳を過ぎてから、素晴らしい映画に出会うと「20代のうちに観たかった」と悲しい気持ちに襲われるようになった。

若いときにこの作品に出会っていたら、もっと豊かな感性を手に入れられたのではないか、と。

でも、頭に無理して詰め込んだ芸術作品ではなく、旅、街角、人との自然な巡り合わせこそが私の礎になっているのも事実であって。

ああ、もしかすると、

何気ない出会いで感じた幸せや不思議、心に引っかかる違和感を、音と言葉と映像で追体験させてくれるのが私にとっての映画なのかな。

だから私は、ストーリーや構成よりも、映画から感じられる空気や匂いを重視するんだ。

そして、こういうことを気づかせてくれるのも映画である。だから映画を観ることはやめられない。

魂のジュリエッタ』、何もかも素晴らしい映画だった。

2016年の初夢

お題「初夢」

 

あけましておめでとうございます。

はてなブログっていろんな機能があっておもしろいですね。

「お題スロット」より、新年らしいテーマを選んでみました。

 

2016年の初夢、ほとんど覚えていません。

でも、少し印象的なシーンがありました。

 

私は荒廃した新宿駅西口にいました。

北野映画さながらブルーがかった世界で、何か探しています。

あ!と気付いて近寄った先にはコインロッカーがありました。

ずっと手に握りしめていたカギで小さな扉をあけると、

黒ずんだ鉄製の小箱が出てきました。

それをあけようとするのですが、「ここではやめておこう」と

思いとどまり、コートの中に抱きしめて歩き始めます。

 

というだけです。

小箱の中には何が入っていたんでしょうね。

直感的にちょっとヤバいものだった気がします。

豚の心臓とか。モツ煮でおなじみの思い出横丁も近いし。

 

ともかく、何だかよく分からないけど大切なものを見つけて手に入れることができてよかったです。

現実の私も手に入れたいな~。

まりあ's ベスト・ヒット2015

はい! ハイパー年の瀬にひっそり更新!
毎年わたしがわたしのためだけにつけている「この一年よく聴いた曲リスト」を、
友だちがはてなの中の人になった記念も込めて、はてブで一般公開することにしました。

さてはて、2015年は前半にガツンとつらい出来事が続いたこともあり、
テンションのあがる曲ばかり聴いていた気がします。
エラ・フィッツジェラルド、カウント・ベイシーあたりは毎年聴いてるから
あえてランキングに入れてない
けど、スウィング・ジャズに励まされることも多かったです。

ふりかえると、今まで知らなかったアーティストの曲にたくさん触れた一年だったなぁ。
それもこれもみんなApple Musicでなんでも聴けるようになったからかも。
そんなわけで、思いつく順でだらだら書いていくよ!

土岐麻子『セ・ラ・ヴィ~女は愛に忙しい~』

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2015年もっともよく聴いていた曲がこれ。
懐かしのディスコサウンドと土岐麻子サマのなめらかな歌声はもちろん最高だけど、
何よりも素晴らしいのが、大人の女心を書かせたら右に出る者はいない、
あのジェーン・スーさんが書いた歌詞。

無茶できない大人の恋のもどかしさが存分に描かれてて、
爽やかでポップな曲調なのに涙なしじゃ絶対に聴けない。

私が特に好きなのが、

「涙流すほどでもないし 一点の悔いもない はずなんだけど 心もとない 左薬指
不惑の女は惑うべからず 踵を鳴らせば 脱げそうにもないガラスの靴 不安煽るのよ」


という歌詞。

大人の恋ってなんでこんなにつらいの……。
奥田英朗『ガール』読んだとき並につらい! 胸が苦しい!!

土岐麻子さんってキュートなお姉さんってイメージだったけど、この曲では完全に大人のレディ。
こんな曲が似合う女性になりたいな~ってしみじみ思います。

■The Emotions『Yes I'am』

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『Best of My Love』が聴きたくてApple Musicを漁ってたら見つけた曲。
曲の冒頭からラストまでめちゃくちゃソウルフルで超最高!!
ナタリー・コール『Orange Colored Sky』、The Supremes『Baby Love』と同じく、
「いつ聴いても心を熱くする女性シンガーソウルナンバー」殿堂入りを果たしました。

人生の酸いも甘いも知った女性たちの優しさや明るさを感じられる曲が好きです。
だから私は、ビリー・ホリデイよりエラ・フィッツジェラルド派なのです。


椎名林檎『長く短い祭』

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ひさしぶりの林檎ちゃん大ヒット。
こんなにヘビロテしたの『透明人間』以来かも。
夏のあいだ、耳がおかしくなるほど聴きました。
ヒイズミマサユ機のピアノが最高に気持ちよくてかっこいい~~~!
林檎ちゃん麗しすぎて、こんな女性になりたい…(再び)。

■町あかり『夜学のロマンス』

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町あかりちゃんもよく聴いたけど、この曲がいちばん好き。
ビキビキの90'sサウンド、町あかりちゃんののびやかな歌声、
そして映画監督・中村祐太郎さんの歌詞!!

「キスをしたくて 先輩と抜け出した 踊り場で濡れだすエトセトラ
「夜学のロマンス 若さに服着て遊んでるみたい クラブじゃ踊れないCRY 激しいダンスリズム腰を打つ

この曲にこの言葉選びですよ!!
ちまちま培った文章力では決して太刀打ちできない、これこそ正真正銘の「文才」だなあって思います。
中村さんの感性に触れたくて、映画観たいと思いつつ、いつもタイミング合わず……。
来年は絶対に観に行くぞー!
それと、『夜学のロマンス』のおかげ(せい?)で、
いつかアイドルソングの歌詞を書きたいって目標もできました!\(^o^)/


■Mr.MUSIC『ハーゲンダッツ CM TRACKS』

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曲じゃなくてアルバム全部。
これ、タイトルからも分かるとおり、ハーゲンダッツのCMソング集です。

実は、今年の3月ごろにクリスピーサンドのCMを見て30秒だけ流れた歌声に心奪われ、
ハーゲンダッツのお客様問い合わせ窓口に「ぜひフルバージョンを販売して!」とメールしたんです。
そのときは「今のところ予定はございません」と返答がきてガッカリしたのだけど、
12月にタワレコ行ったらちゃっかり売られてて「ええええ!」って叫んじゃいました(小声で)。

問い合わせが多数あっての音源化だったようで、
どんなことでも自分がやりたいこと、叶えたいことは主張していかなきゃダメだなと思いました\(^o^)/

■Yogee New Waves『Climax Night』

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一昨年あたりから、tofebeatsやSkylar Spanceの影響もあり、
シティ・ポップ風の邦楽に心奪われやすい気がします。
中でも、Yogeeのこの曲は、夏の切なさややるせなさ、もどかしさが詰まっていて、
イイ歳して切なさに胸が押しつぶされそうになります。
『Fantasic Show』も好き。

この曲で彼らを知ったけど、まだ20代前半なんですねぇ。
若者たちがこんな素敵な曲を作ってくれるなら三十路女も安心して生きられます。

クリープハイプ『百八円の恋』

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2年前にロッキンジャパン行ったとき、クリープハイプを完全スルーしていました。
この曲を聴いた今となっては、非常に激しく後悔しています。

私が選ぶ2015年ナンバーワン映画『百円の恋』の主題歌です。
クライマックスで尾崎世界観の歌声が流れた瞬間、滝のような涙がだーだー溢れて止まりませんでした。

基本は「とにかく明るい松本」なのですが、ごくたまにショックなことや悲しいことが起きると、
この曲を聴きながら嗚咽して朝を迎えていました。
(そのときのことはつらすぎてあまり思い出したくない)
クリープハイプつながりで『私たちのハァハァ』も観たいな~。

■Splatoon Credits『You and Me』

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超ヒットしたゲームですが、私一切やってません。
でも、曲がめちゃくちゃ良くて、ときどきサントラをBGMにして作業しています。
このエンディングの曲がいちばん好き。
とある人の影響もあって夏ごろたくさん聴いていたなあ。

■Richard Groove Holmes『Go Away Little Girl』

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ちょっとめずらしいジャズオルガン奏者、リチャード・グルーヴ・ホームズ。
彼のアルバム『Groovin' With Groove』を作業用BGMでヘビロテしていました。

オルガンの音って郷愁深くてとても好きなのに、
彼含めジャズオルガン奏者ってあまりヒットしなかったみたいですね。
もっと広まってほしい、という意味も込めてランクイン。

tofubeats『No.1』

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最後の最後に。
この曲は2年前の春から夏にかけてたくさん聴いていましたが、
最近になってまた聴いています。
12月に友だちと会ったときも「聴いてみて!」と勧められたので、
今の私の気分にいちばん合っている曲なんだろうなあって思います。

この曲を聴くときは家よりも歩きながらが多くて、
会社帰りに皇居のまわりをのんびり散歩しながら聴いていると、
皇居ランの人たちからとっても迷惑な顔をされます。